市川寛氏、4/26文化放送番組で、小沢判決に関して

市川寛氏、4/26文化放送番組で、小沢判決に関して

「当たり前の判決が出て、自分の事件でも何でもないのですが、ホッとしましたね。

…判決があっちに行ったりこっちに行ったりしている、どっち付かずの論法ですね。指定弁護士の方に非常に配慮しながら、どうかすると有罪ではないかと思うぐらいまでの物の言い方をされている。だけれども、結局はだめだという風に言っている。あまり言いたくはないんですけれども、結論は当たり前なんですが、判決そのものとしては非常に出来が悪い。裁判官というのは迷いがあまりあってはいけないポジションですので、もっと毅然とした物の言い方をしてくれないと困るんですよ。

…インターネットとかそれなりに見ましたが、いわゆる灰色なんだとか、それでも小沢さんの責任は残るんだとか。こういう判決が出てしまったが故に、そういう燻ったものが残ってしまうという事の影響も、裁判官たる者は多少は考えてもらわないと困るんですよね。」


同、検察はどう変わっていくべきかに関して

「ベテランの上司、特に上に行けば上に行く程、考えが硬いと言わざるを得ないので、現場の人間の感覚をもっと上司が尊重する、風通しのいい組織になってもらいたいと思いますね。
特に今回の事件は正にその逆なんですけれども、現場が不起訴にしたいという事件を、上司が逆に起訴しろという時が、一番危険なんですね。
現場は被疑者を直接見て、お話をしている訳ですよね。直接に人と会っている現場の検事と、調書を通じて間接的に報告を受けるしかない上司とでは、本当に事件を知っているかどうかの度合いが違うはずなんですよ。
もちろん上司はキャリアがある。「いや、おれの長年の勘ではそれは起訴すべきだ」と言った時が、実は一番危ない。
なので私はもう少し現場の声を聞いてもらいたい。確か、前田元検事も似たような証言をした事があったと思うんですよね。私もそれは痛感する所です。

…今回の小沢さんのように、いわゆる大物であるが故に起訴したいといった、検事が本来持ってはならないような考えで起訴を命じるような事は、絶対にあってはならない。今回、一部の特捜部の検事達が、小沢さんを何とかして起訴しようとしたという事自体も、根底に何を考えていたのか私は分かりませんけれども、非常にけしからん事だと私は思っています。」