if you live, your time will come. それなりに長く生きれば、あなたにチャンスが来る。(Mose Allison)

5/23、J-wave JAM the world「静岡県島田市岩手県山田町の震災瓦礫の本格受入、北九州市東日本大震災の瓦礫を受入れるかの試験焼却開始」について(続き)

堤未果
「もう一つは、阪神大震災の時の瓦礫の量は2000万トンだったんですね。今回の東北3県の量は2200万トン。ほぼ同程度ですよね。ところが阪神大震災の時に広域瓦礫処理って私たち聴いてないですよね。出て来なかった。なんで今回だけ出て来るのか。阪神大震災の時は瓦礫2000万トンに対して、神戸市が3年間かけて独自に処理した。なんで今回だけ広域処理する必要があるのかという疑問がありますよね。

2200万トンを10トントラックで運んだとしても220万台のトラックが日本中を行き来する訳で、運搬する費用だけでものすごい税金がかかる。仙台市は自前の焼却炉でやりますという事で、2014年までに全部処理出来ると言ってるんですね。ですから他の被災地も自前で焼却炉を設置してやれば、雇用も生まれるし、これ以上拡散しなくて済むという事なんですけれども、他の地域が焼却炉設立を申請した時に、政府は却下してるんですね。じゃあ何の為に、誰の為に広域瓦礫処理をするのかという事は、すごく考えなければいけない。

「バグフィルターがあるから放射性物質はそこでストップされます」という事は事実ではなくて、バグフィルターでは通ってしまう、外に出てしまうんですね。濃縮された核種が大気に出てしまう。もう一つは、セシウムだけではなく、震災後の瓦礫は、例えばアスベストとか、他にも色んな有害物質が出るんですよ。だから震災瓦礫というのはなるべく焼却してはいけないという事が、今まで通説としてあったはずなのに、今回だけはごみを焼却する時の有害化学物質について議論にならない。

セシウムもフィルターで止まります」。それから「被災地支援」と言いながら、被災地に雇用を生むような被災地内での処理は何故かされない。沢山疑問がありますね。これ是非、皆さん関心を持って、自治体の議員に聞いて見て頂きたいなと思います。」