わたくし、生まれも育ちも葛飾柴又です。

5/2、J-wave「JAM the world」中国・韓国のFTA交渉開始について、

堤未果
「この中韓FTAによって、韓国はEU・アメリカ・中国、世界三大市場との自由貿易交渉の締結が完了するという事で、「日本が出遅れる」という事を日経新聞ですとか産経とかですね、しきりに報道してますけれども、アメリカやEUとのFTAであれだけ不利な内容になった韓国が、今後中国と交渉を始めて、本当にそれが韓国に有利な内容になるかどうかというのは、ちょっとまだ疑問があると思います。

米韓FTAがすでに発動していますけれども、これがその後どうなったかというフォローの報道があまり無いですけれども、韓国国内の新聞なんかを読みますと、農業価格が既に暴落してると。牛肉の価格も急落して、とにかく国内の農家が悲鳴をあげているという状況が伝わってきます。

米韓FTAが発動しているという事がどういう事かというと、例えば、中韓FTAの交渉の中でアメリカよりも良い条件が入ってきたら、自動的にアメリカにも適用される。同じ条件が適用されるという事にもなります。

EPAと違ってFTAは知的財産権の保護も無い、法的措置も採れないという事なんですけれども、米韓FTA一つとっても今の韓国の国内の状況を考えると、そんなに羨ましがる事なのかなという気がするんです。「乗り遅れる」というのは非常に抽象的な言い方で、何に乗り遅れるのか、今の現状はどうなっているのか、ここまでしっかり見ていきたいと思います。

因みに韓国国内では、財閥に対する反発がすごく高まっています。アメリカ国内で起きている事と同じで、自由貿易で潤う1%の推進派に対して、99%が反発している。1%対99%という構図は、実はアメリカだけじゃなくて色んな国に飛び火している、共通する構図だという事になります。」